医療レーザー脱毛の臨床効果と注意点 |
医療レーザー脱毛や光脱毛は広く普及してきましたが、エステ業界で使用される脱毛機器とは一線を画すもので、その効果には格段の差があります。なぜなら、脱毛効果の高い医療用脱毛機器は適切に使用しないと施術後トラブルも生じうるので、医師のみに使用が許可されているからです。エステで同じ機器を使用すると医療法違反で処罰されるため、自ずと効果の少ない脱毛機器に制限されているはずです。
脱毛の原理の詳細は割愛しますが、レーザー脱毛や光脱毛は、ある波長(域)の光が黒い色だけに特に強く反応する性質を利用しているため、黒い剛毛や軟毛にはよく反応しますが白髪には反応せず、産毛は色がうすくなるためにその反応が悪くなります。また、皮膚の色調が濃くなると、レーザーによる皮膚への熱傷の可能性が出てくるため、あまりレーザー出力が上げられずに脱毛効果が思わしくないこともあります。逆に色白の皮膚で黒い毛である場合は、レーザー出力を十分に上げても治療が出来るため、脱毛効果は非常に高いです。
それ以外の脱毛効果を左右する因子として、各部位による毛周期の違い、皮膚の厚さ、あるいは毛の色や質などにより効果が異なってくることは当然予想されることですが、その詳細は不明なことも多いのが実情です。
医療用脱毛とはいっても、一律にどの部位の毛でも全て有効と言うわけではありません。各部位における脱毛効果に言及している報告は意外と少ないようですので、小生の脱毛の臨床経験を簡単にまとめてみます。但し、科学的に定量化して測定しているわけではないので、主観による多少の差はあるかもしれないのはご了解下さい。また、各部位においてエステの脱毛よりは効果が格段にあることを繰り返して強調しておきます。
実際の脱毛効果の印象として、特に効果の高い部位は、腋・下腿・ビキニライン・前腕で、ほぼ産毛程度にまでなることが多いと考えます。次に効果の高い部位は大腿・上腕・項部ですが、若干効果が落ちると思います。肩・背部・肘&膝関節部位は皮膚が厚いことも関係するためか、効果は落ちるが、色白の皮膚で剛毛や軟毛であれば効果が高いことも多いです。尚、これ以外の部位や外陰部や会陰部などは臨床経験が少ないため、コメントすることが出来ません。
また、女性の顔面の産毛は色の濃い産毛には効果がありますが、回数を重ねるにつれて産毛の色もうすくなって反応が悪くなるため、多数回の治療が必要になります。
臨床で時に遭遇する現象として、脱毛をした部位の毛がほとんど変化を生じない(減毛しない)場合や、逆に濃くなってしまうこと(硬毛化現象)が少数例ながら出現することがあります。脱毛する前にこの徴候を予見することは出来ませんが、肩、顔面(下顎など)、上腕外側、項、背部に出現しやすいようです。このような場合は、脱毛を続けていると軽快することも多いのですが、それでも改善しない場合はレーザー機器の種類を変更して軽快することもあります。
当院では、以上の臨床経験なども配慮しながら、より安全で確実な脱毛が出来るように、ダイオードレーザーと光脱毛を使い分けながら、医師の指導の下に治療を行っています。
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